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今日の一曲:涼宮ハルヒ(平野綾) - First Good-Bye

First Good-Bye(超高音質♪) - YouTube

・バンドミュージックのアルファ

 

 馬脚を顕しお恥ずかしい。しかしこれが僕のバンドミュージックにおけるアルファだ。それまでピアノその他のアコースティックな音色に慣れきった耳にとって、ノイジーなエレキギターにアグレッシブなドラムのロックサウンドは衝撃的だった。いつの時代の人間かと言われそうだが、その頃の僕は1919年以後の「音楽」を聞けない一種の時間旅行者だった。

 ただ今聞くとこれはこれでクラシックな音像だ。ボーカル、コーラス×2、ギター×2、ベース、ドラム、タンバリンでとくに深いエフェクトもない(音程補正はしらん)。SGを鳴らしていていつも思うのは、多少見た目はグレているけれどほんらいは古き良きロックンロール向きの楽器だということだ。西川進のパンク上がり前のめり感情直結スタイルにぴったり。

 なぜGod Knows...でもLost My Musicでもないのかというと、確かハルヒを知ってからリアルタイムでリリースされているのを経験したはじめての曲だったという思い入れがあるような気がする。それと、この曲が収録されているドラマCDの筋書きのなかで、この曲のデモ音源みたいなのが聞けて、ここからこうなるのかと感心した記憶もある。それとBメロのフロアタムでシンコペーションをはさみつつビートを刻むパターンとコーラスの絡み方、それと間奏後のリズムギターだけになってからだんだん盛り上げていくアレンジ。この辺りは今聞いてもグッとくる。メロディも一度アナリーゼしたけれど緻密で、神前暁は神って思った。

 当時は流行りのアニメで、新しい時代の象徴だったけれどももはや古典になりつつある。昨日書いたFFXもそうだけれど、いつのまにか受け止められ方が「名前は知っている名作」になるのだと思うと、世界からの切断を感じる。

 さいきん聲の形や日常でにわかに京アニについて考えがちだ。今思うと制作当時はそんなにデカい作品でもなかったはずなのに、よくわざわざ生バンド使った挙げ句演奏シーンをアニメに起こすなんて狂気に踏みきったものだなあと詠嘆せざるを得ない。