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今日の一曲:A Tribe Called Quest - Jazz (We've Got)

A Tribe Called Quest - Jazz (We've Got) (1991) - YouTube

・ヒップホップという怪物
・かっこいいというズルさ

 

www.youtube.com

 ヒップホップという文化は凄い。聴取=作曲のダイレクト感、声質とフロウという唯一無二の個性の押し出し、マネタイズやコミュニティ形成に重きを置いた価値観。ジャズやロックが、みずからの剽窃性や商業性を直視できず、メジャーに乗るためにはどこかで折り合いをつけていかなければならないという病的性質を帯びていたのをあざ笑うかのように、B-BOYたちは当然のこととしてそれらを認めることができる。しかし、「リアル」であるはずのヒップホップもどこかでキャラクター性を作ったり(とくに日本だと顕著だが)わざわざラップにしたりするフェイク性もある。まだまだ咀嚼には時間がかかる。


 そしてヒップホップのズルいところは、テンポと拍子以外ほんとうに何でもありなところだ。ループさえしていれば、ビートがかっこよければ、そこにはコードもメロディも必要なくなる。自分の好みのコード感はどうも歌もののメロディがのりづらいのだけれど、そんな懸念も吹き飛ばしてしまえる。あるのは打楽器と化した言葉に彩られた無限の繰り返し。Nujabesの平和な空気もいいし、Portisheadの絶望感もいいけれど、ATCQのかっこよさは別格だ。